---はじめに---

オレの名前は「きんぞう」という。村の小学校へ通っている。

ちんちめカゴ作りとメンコ打ちが上手だ。

今日がら地方の言葉で友達との遊びや村の生活を、

ごじゃっペを混ぜながら描くことにする。

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新学期が始まっと村の学校も賑やかになる。

宇都宮の方がら来た新しい先生が

校庭の朝礼台の上さ登って優しくあいさつした。

ふんだげんと、実際に授業が始まっと厳しい先生だった。

オレらは学校ひけでがら

ゾロゾロと砂利道の県道をあるきながらかっちゃべった

「おっかねぇ先生だな!」

「そうだなあ」

オレらが通るこのあたりの畑の土手っこは、

ハアもじ草も銀色に光り、すっかんぼも三寸ぐれぇ伸び出した。

折っきょって食うが?」

四年のカズやんが言うど、

「塩くっつけで食った方がうんまいぞ。あどにすっぺ!」

そうだごどかっちゃべりながら帰ってきた。

 

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ちんちめ=すずめ(小鳥)

ごじゃっぺ=でたらめ

ふんだげんと=だけど

(学校)ひけで=終わって(放課後)

かっちゃべる=しゃべる

ハア=もう、すでに

もじ草=よもぎ

すっかんぼ=スイバ(※タデ科の草)

折っきょる=折る

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