芋がら穫りに婆ちゃんと畑向かう。婆ちゃんは鎌(かま)を持って

先に土手っこを歩く。オレは「しょい籠」を背負ってその後を

くっついで行く。草むらの虫めらが慌てて足許(あしもと)から跳ね出す。

「きんぞう、芋がら・・かっ切れっか?」

「うん!できるよ」

芋がらは少し干してがらでねぇど剥けねぇらしい。乾かして冬の

味噌汁の実にはサイコーだ。

「婆ちゃんの得意なものって・・何だい?」

「そうだな・・若い頃は馬の鼻取りを褒められたな」

火の見の方で犬の吠えるのが聞こえた。あの犬はおとなしい。

ふんだげんと気にくわねぇどすぐ吠える。

「あの犬はネコかぶってんなぁ・・」

婆ちゃんが言った。

 

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~さ=~へ

ふんだげんと=だけど

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※馬の鼻取り…農耕馬をリードすること