たくやんげさ移動製材が来るっつうんで、オレらはゾロゾロと

出かけた。庭に発動機がしつけられて丸鋸台(まるのこだい)と

ベルトで繋がっている。

どっちも動かねぇようにみっちり杭が打たれて固定されていた。

おじやんらが三人、丸太を運んでいた。

肩から首の辺りに前掛けをたたんで当て、蔵の方がら担いで来る。

みんな汗びっしょりで庭は丸太でいっぱいになってゆく。

お昼近くになってようやく発動機を回した。ふんでもなかなか

掛がんねぇみでぇだ。六回目にようやく掛がって青白い煙が出た。

石油みでぇな油の臭いがした。

「ドットットット・・」

平ベルトが波打って回り、丸いノコギリが回転する。オレらは

嬉しくなって顔を合わせ少し近づくと、チャッポをかぶった

おじやんが怒鳴った。

「危ねぇがらしゃーってろ!」

 

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~っつうんで=~というので

ふんでも=でも

~みでぇな=~のような

チャッポ(しゃっぽ)=帽子

しゃーってろ=どいてなさい(退がりなさい)

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