五月に入ってツバメが来た。婆ちゃんは「ツバグロが来た」

っていう。田んぼがら泥を運んできて軒下に巣をつくった。

ピーチク、パーチクと何かをかっちゃべっているみでぇに

聞こえる。

「婆ちゃん、ツバメにも言葉があんのげ?」

「そうだな・・あっぺなぁ」

「ツバメ語って・・いうのがなぁ」

「うーん、おらげのツバメは訛ってっかも知んねなぁ」

ふんでも、先生が言ったげんと、ツバメはね、暖げえ

南方の国がら来るらしいよ」

「そうすっと、外国語もできねぇどダメだなぁ」

オレらが縁側にいても平気で飛び回る。働き者で羽も

尻尾もカッコイイ。

「ヘビにみつかっとタマゴも飲まれっちまうぞ」

「あんな高いどごさヘビは登んだね」

 

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かっちゃべる=しゃべる

あんのげ=あるんですか

あっぺ=あります

ふんでも=でも

言ったげんと=言ったけれど

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